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稲垣 照美*; 羽鳥 雅一*; 鈴木 智博*; 椎名 保顕
Proceedings of International Conference on Advanced Optical Diagnostics in Fluids, Solids and Combustion (VSJ-SPIE '04) (CD-ROM), 9 Pages, 2004/12
赤外線サーモグラフィーは2次元表面の温度分布を非接触で計測することができるため、高温領域やセンサーの設置が困難な領域における温度計測に適している。本研究では特に表面に波うちが生じる気液界面に適用し、自由表面を有する矩形容器内でベナール対流が生じている場合の温度を計測することにより従来計測が困難であった気液界面の熱伝達率を測定した。また、乱流モデルによる数値解析を行い、層流から乱流に遷移する自由表面ベナールセルの遷移過程を実験と解析で比較した。その結果、波うちを生じている気液界面の平均熱伝達率とレイリー数の関係式を求めることができた。また、局所熱伝達率はベナールセルのパターンにより変化するが、それは解析により比較的良好に実験を模擬することができるため、解析により評価することが可能であることが示された。これらから、赤外線サーモグラフィーを時間的な変動,変形のある表面温度の測定に適用することの有効性が示された。
稲垣 照美*; 金児 敏信*; 羽鳥 雅一*; 椎名 保顕
日本機械学会論文集,B, 70(699), p.279 - 286, 2004/11
赤外線サーモグラフィーは非接触で二次元の温度計測を行うことができる。そこで、通常の手法での温度計測が不可能である気液界面の伝熱現象にこれを適用し、自由表面を有するベナール対流の気液界面における伝熱計測を行った。実験はシリコンオイルを用いて行い、実験結果を数値シミュレーション結果と比較して赤外線サーモグラフィーの適応性,有効性の考察を行った。その結果、赤外線サーモグラフィーにより可視化された対流のセルパターンは数値シミュレーションにより得られたパターンとよく一致した。また、気液界面における熱伝達率とレイリー数の関係は、赤外線サーモグラフィーによる実験結果と数値シミュレーション結果の両者が比較的よく一致した。これらから、赤外線サーモグラフィーは、界面の揺動等を伴い、通常の計測が不可能である気液界面における伝熱現象の計測に有効であることが示された。
椎名 保顕; 秋野 詔夫; 功刀 資彰; 藤村 薫
可視化情報, 10(37), p.41 - 46, 1990/04
底面を加熱した半球内自然対流の流れ場及び温度場を感温液晶を用いて可視化した。実験には水、グリセリン水溶液、及びシリコンオイルを用いた。実験のレイリー数Ra及びプラントル数Prの範囲は110Ra1.410、6Pr10000である。実験の結果、流れは3つのパターンに分類できることが示された。Ra≦1.910の場合には定常な循環流が形成される。210Ra10では高温プリュームが周期的に上昇する流れが形成される。Ra10では、プリュームの発生は不規則となりやがて乱流に遷移する。